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Films:Sep.2020『コヤニスカッツィ』ほか

03 October 2020
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9月にみた映画24本まとめ
クラシックから、最近のも少し。まぁいつも通りですが。夏の疲れか毎日観ることもできず少なめ。
なるべくいろいろ観るようにしているけど、今月印象に残った作品はクラシック多め。

安定のビリー・ワイルダー2作『情婦』と『麗しのサブリナ』はどちらも脚本の素晴らしさ、洒落た台詞回しに演出にカメラワーク、衣装にインテリアに素晴らしくてさすがの巨匠。モノクロ映キレのある映像。
ヘプバーンの"サブリナ"パンツスタイルはいつでも色あせないお洒落さ。"情婦"のマレーネ・ディトリヒのスーツスタイルや変装と存在感の強さ!それにしても昔の女優さんってウエストほっっっそ!てなる。

踊らない、インド映画クラシック、サタジット・レイ監督も初鑑賞『大都会/ビッグシティ』と『チャルラータ』どちらもインドはベンガル地方の家庭の女性目線の優しさに溢れた映画で当時のベンガル地方特有の文化ものぞける稀有な作品。
女性の視線の描き方が素晴らしいです。もちろんインド料理好きとしては家庭料理のあれこれも気になります!同じく時代は違うけどベンガル地方コルカタが舞台のジュンパ・ラヒリ『低地』を思い出しました。一筋縄ではいかない民族、人種の歴史。

今まで未見でしたが素晴らしすぎて鳥肌ものの、ゴッドフリー・レジオ『コヤニスカッティ』平衡を失った世界という邦題もある『カッツィ三部作』の第一作。"コヤニスカッツィ"とは、ホピの言葉で「常軌を逸し、混乱した生活。平衡を失った世界」という意味だそうで映像と音楽のトリップ。
はじまりから終わりまで、フィリップグラスの音楽との見事なまでのシンクロで人類の歩みを映像化。人類の歩みを時に過剰に、時に美しくも描かれていて呼吸をしている映像って感じでした。息を飲む表現の数々!鬼センス!
過剰な現代の行き着く先の暗示も含めて止まることのできない人間の営みはきっと絶滅するまで続くのね、と2020年の今観ても刺激的な作品。テレンス・マリックっぽい、と思ったら当たり前のように近年コラボ?プロデュースみたいなことしているみたいです。

1. ビリー・ワイルダー『情婦』2. マイケル・ゴットリープ『マネキン
3. マルセル・カルネ『陽は昇る』4. サタジット・レイ『大都会/ビッグシティ』5. デヴィッド・ロバート・ミッチェル『アメリカン・スリープオーバー』6. ジョン・ウー『ワイルド・ブリット
7. ゴッドフリー・レジオ『コヤニスカッティ』8. リチャード・リンクレイター『ウェイキング・ライフ』9. ジョン・フォード『三人の名付け親』10. デヴィッド・ロバート・ミッチェル『イット・フォローズ』https://amzn.to/3muMsMs11. サタジット・レイ『チャルラータ』12. ビリー・ワイルダー『麗しのサブリナ』13. ニール・ジョーダン『オンディーヌ』14. ペドロ・アルモドバル『ジュリエッタ』15. マーヴィン・ルロイ『哀愁』16. エマニュエル・シュリニアン『男の優しい罪と罰』17. クリント・イーストウッド『アウトロー』18. 成瀬巳喜男『晩菊』19. ジャン・リュック・ゴダール『男性・女性』20. ブライアン・デ・パルマ『御婚礼/ザ・ウェディング・パーティー』(未ソフト化)21. フリッツ・ラング『緋色の街』22. エイドリアン・グランバーグ『ランボー ラスト・ブラッド』23. 成瀬巳喜男『おかあさん』24. クロード・シャブロル『クリシーの静かな日々

Category: Movie, 映画

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2020.10.03 12:00 PM