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Films:Jun.2021『ベロニカ・フォスのあこがれ』ほか

04 July 2021
202106_Movie

6月に観た映画23本。
梅雨時だからなのか、どうにもお疲れモードの我が家だったのでペースダウン。そして突然のジョン・ウー祭り!
全体的にエンターテイメントなの多めな6月。改めてジョン・ウーとチョウ・ユンファの凄さを再確認。
狼たちの絆』はジョン・ウーの『冒険者たち』『突然炎のごとく』リスペクトなフランスからの始まり、ラストのアメリカでの部屋には『明日に向かって撃て!』のポスター。映画愛に溢れています。
バブリーな小っ恥ずかしさも軽くぶっ飛ぶ軽快さ。香港に戻ってからが本番なアクションにコメディに、んもー楽しすぎるチョウ・ユンファの顔芸が存分に楽しめておなかいっぱいです。

ずっと観たかった、ジョン・カサヴェテス『ハズバンズ
おい、知ってるか?死は必ずやってくるものなんだぜ!って言う友人の葬式でのやり取りからじわじわくる。
喪失とその逃れられない死や言葉に出来ない(あえてしない)不安から目を逸らしまくり逃避行のロンドンへの虚しい女漁りの旅。
2人での帰路の、お迎えの図まで全て哀しい。オッサンの受け入れなさ具合が意地悪すら感じて泣ける。

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ベロニカ・フォスのあこがれ』もずっと観たかったの。
戦後ドイツの光と影を落ち目の女優に絡めて、あまりにも美しい映像とともにお届けしてくれるファスビンダー。
映画は光の影よ、と言わせる言葉どおりの光と影を魅せる。溝呂木先生でも出てきそうな真っ白な精神病院の食堂にはミラーボールでさらにキラキラしてて参った。センスの嵐。
サンセット大通り』と『欲望という名の電車』足してドイツの薬味効かせて割り切れない壊れゆく女の狂気にどんより。

リチャード・スタンリー『カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇』この発光する俺らのニコラス・ケイジのヴィジュアルイメージ、気になりすぎていたらマンディのチームでってことで監督は違うけどダークホラーSFビンビン!で楽しいに決まってた。アルパカ×ニコラスもいい組み合わせ♡
ラストへ向かっての特異点シーンの気合いから、まとめの言葉の投げやりにズコーっなったけど。
ラブクラフト、手をつけていないけどそろそろデビューしたい。

ダニエル・シャイナート『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』こちらもずっとみたかったの。
前作の「スイス・アーミーマン」も相当イカれた作品だったけど、今作もタイトルからして不安。不穏。
なるほどー、なディック・ロングどころか馬並みの...ひぃぃぃな展開で病んでる。頭おかしいよね?ってなる振り切れ方が類をみない。
そんなディックを自身で演じる監督よ。最高だー!今後も楽しみな現代の監督さんの1人です。
A24作品て、おしゃれでしょ?って感じがちょっとアレなんだけどこちらは見るひと選びまくりますが私はお勧め〜!

6月に観た映画
1. ジョン・ウー『男たちの挽歌
2. ジョン・ウー『男たちの挽歌Ⅱ
3. ジョン・ウー『男たちの挽歌Ⅲ
4. ジョン・ウー『男たちの挽歌・最終章
5. ジェリー・パリス『ポリスアカデミー2/全員出動!
6. ジョン・カサヴェテス『ハズバンズ
7. 篠田正浩『暗殺
8. ポール・グリモー『王と鳥
9. 窪岡俊之『ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵
10. 窪岡俊之『ベルセルク 黄金時代篇Ⅱ ドルドレイ攻略
11. 窪岡俊之『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨
12.ジャック・タチ『トラフィック
13.ニルス・タヴェルニエ『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢
14.ウィリアム・A・ウェルマン『民衆の敵
15. ジョージ・スティーヴィンス『シェーン
16. クロード・シャブロル『気のいい女たち
17. ダニエル・シャイナート『ディック・ロングはなぜ死んだのか?
18. リチャード・ドナー『グーニーズ
19. ジャック・タチ『パラード
20. ジョン・ウー『狼たちの絆
21. リチャード・スタンリー『カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇
22. ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ベロニカ・フォスのあこがれ
23. アッバッス・キアロスタミ『風が吹くまま

Category: Movie, 映画

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2021.07.04 12:00 PM