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Films:Jun.2025『エンジェル・アット・マイ・テーブル』ほか

01 July 2025
202506_films

6月に観た映画16本

1.ジョイス・チョプラ『L.A.ジョーンズ』
OPのデッカイ携帯とLA!で景気良いなぁ〜。元気なUSA🇺🇸
グレート・ギャッツビーの論文書く男子と地でギャッツビーしてるコールガール。

2.山田洋次『家族
温暖な長崎の島から北海道の開拓村へ。
逆怒りの葡萄みたいな厳しすぎる日本縦断の旅。大阪万博の入り口までがピーク、からの死人も出る無茶旅。
歓迎パーティの宴の蟹は男のみな昭和の世界で生きる女たちの強さったらない。
後ろ姿と声だけで存在感ある渥美清ほかのいつもの役者陣も豪華。春川ますみのパンツ見えそうなムチムチミニスカ〜!

3.マーク・サンドリッチ『スイング・ホテル
ちょうど読んでいる、ヴォネガットの母なる夜で、戦後余剰物資のレコードにいつも入っている"ホワイトクリスマス"で、タイムリーすぎたー。
クリスマスのNTRから一年越しのNTRでセットからセットへ。フレッド・アステアのダンスにビング・クロスビーの歌でこれは時代を超える楽しさ。
なんかもう大晦日の気分です。
過剰なまでのUSA!なのが戦時中って感じだけどこの余裕よ。さすがだわ。

4.山田洋次『男はつらいよ 寅次郎恋歌
初期の寅ちゃんと家族たちのやりとりはキレがある!
博の実家でのお葬式での不謹慎あるあるな感じからの志村喬とのやり取り。
マドンナの池内淳子が地味な気がするけど子持ち設定だから仕方なし?

5.ビル・フォーサイス『ローカル・ヒーロー
ヒューストンから買収のためにアイルランドの田舎村へ。絵に描いたような漁師町でじーさんたちのセーター最高に萌える。
グローバル化な限界を感じる2025年に観ると、こうして文化と土地を守るってぇのも大切すぎる。
スマホのない時代の小銭集めて公衆電話。
ひとつひとつ小さな描写だけどこれまた今見ると愛おしい暮らし。
ヒューストンに帰って眺める景色のシーンが、知らない土地で暮らし始めた時のことを何故かふと思い出してキュッとした。
パサモサな本場アフタヌーンティーな焼き菓子やサンドイッチなどなど、いちいちツボな美味しそうラインナップ!
拾ったうさちゃんが...一番泣いた。

6.山田洋次『故郷
呉市の離島で暮らす家族の時代の流れに逆らえない暮らしと仕事。
渥美清の魚屋さんが良過ぎるー!
役目を果たした船の焼かれているシーン、夫の表情を伺う倍賞千恵子。
前の『家族』では船で旅立つシーンから始まったけど今回は旅立つラスト。

7.ダニエル・シュミット『デ ジャ ヴュ
過去、前世が交差する夢見(悪夢?)心地の世界。
主演のミシェル・ヴォワタの神経質な感じのイケメン、たまらんでした。
で、城のオバチャンはテオレマのー!と後から気づく。
恋人の登場から謎の日本人メイクだったり、ベッドボードが畳だったり不思議ジャポニズム。
スイス氷河鉄道を行ったり来たり忙しいうえに、最初のタクシー運転手の無視具合が好き。

8.山田洋次『遙かなる山の呼び声
民子シリーズ最後にして、酪農してる未亡人倍賞千恵子に、息子がもはや純くんなのか光男かで混乱してくる。
この頃の吉岡秀隆可愛過ぎる。訳ありでなんやかんやの末の高倉健は網走行きでラストのハンカチが黄色す見えたし、泣かせにかかっててまんまと泣くわぁ。
渥美清は人工受精師で登場!術後の手袋の汚れがなかなか。獣医のムツゴロウさんがキャラ濃過ぎて好き過ぎる。

9.ジェーン・カンピオン『エンジェル・アット・マイ・テーブル
ニュージーランドに産まれた繊細さん。
赤毛のアンみたく図太くいければ良いけど、そうはいかずに危うくロボトミーされそうになる大変な人生。
受難しつつも流れるように生きる女性を痛々しくも描かせたら上手いジェーン・カンピオン。
リバティげなワンピース、今年こそは着たいなぁーとおもうあのガーリィなスタイル。たまらんです。
生まれる時代が違っていたらさも生きにくかったんだろうな、と図々しくも作家でも藝術家でもないけども共感しまくる。

10.フィルダー・クック『テキサスの五人の仲間
これはお見事などんでん返し。
初めから散りばめられた情報に深読みしちゃうけどいい感じに裏切ってくれて楽しかった〜。
騙された方も、なんかいい方に影響受けちゃってるのが余計に田舎者って感じで良いな。

11.千葉泰樹『悪の愉しさ
ロシア文学にでもありそうなお話。
世の中が気に入らないからと皆をうまく丸め込んで斜に構えていたらドツボにハマる伊藤久哉。
サイコパスっぽいイケメン具合でぴったり。ラストの蜻蛉の季節感好きよ。
愛して欲しかった久我ちゃんは終始冷ややかで哀しいし、脂ぎってる言われる森雅之。

12.ブルース・ブラウン『エンドレス・サマー
海に顔すらつけられない丘のひとですが、夏を追いかけてエンドレス・サマーな浪漫。当時のゆる〜い雰囲気も心地よい。
波に乗れるの楽しそうだなー。地球に生きてるって感じ。

13.鈴木清順『ルパン三世 バビロンの黄金伝説
鈴木清順×大和屋竺節が炸裂しているピンクスーツのルパン。
大腸菌がしゃくりする、ってワードいつか使いたい。

14.ニコライ・アーセル『愛を耕すひと』
ヴィンランド・サガみたいなデンマーク開拓シリーズ。いつだって俺たちのマッツは格好いい〜。
ゴゴゴゴ...と怒りを秘めた感じとか、良いねぇ。

15.アレックス・ガーランド『シビル・ウォー
音楽はSuicideやなんやと、好みなやつだったけど肝心の内容が...???な微妙さ。
キルスティン・ダンストは加齢に負けない頑張りを見せながらも報道のひとの気合いも内戦の壮絶さもなんか雲の上みたいなままだった。

16.クリストファー・ボルグリ『ドリーム・シナリオ
A24だけど主演ニコケイ、音楽オーウェン・パレットだもんで無条件で観たけどもこれは観て良かった。
現代の悩ましいキャンセルカルチャーと承認欲求の拗らせた世界を嫌〜な感じで描いている。マイケル・セラ君のインフルエンサー商売な奴とのミーティングの話噛み合ってないの、ほんとにありそうだからね。
StopMakingScenceのでかスーツのラスト切な〜!

Category: Movie

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2025.07.01 12:00 PM