Films:March.2026『オリーブ・キタリッジ』ほか
3月に見た映画14本
1.松原信五『なんとなくクリスタル』
驚くほどに空っぽなバブル時代。
カルチャーの真ん中にいるっぽいのにスッカスカでびびる。
ミュージシャン役のミュージシャンもキモいし、こいつらが世の中ダメにしたんだなぁー。
と原作の元知事からして思ふ。
2.岡本喜八『大菩薩峠』
終始冷ややかな目力の怖すぎる仲代達矢に、加山雄三、中丸忠雄、三船敏郎にとみんな眼光鋭い。
ラストのシーンの壮絶さとライティングの格好良さはしびれるー!
3.成瀬巳喜男『ひき逃げ』
息子をひき逃げされた母の恨みはらさでおくべし!な恐ろしデコちゃん。
当時の横浜近辺の風景だけでも見応えある。
花形モーターズみたいなお屋敷も全てがリッチな感じで素敵、で不倫する奥様に家政婦にで今度は猫村みたいでわくわく。
段々笑えなくなるほど追い詰めるデコちゃんのラストの横断歩道の妖精さんになるのころ、なんか凄すぎて流石としか言えない演技。
4.ジョン・ウォーターズ『セシルB./ザ・シネマ・ウォーズ』
迸っててアメリカのインディーがとても元気いっぱいで楽しすぎる。
胸いっぱいでありがとう。
監督の名前のタトゥー、ゲイのマイケル・シャノンはもちろんファスビンダー♡
悪魔崇拝なマギー・ギレンホールも絶好調かわゆい。
5.成瀬巳喜男『女の歴史』
戦前、戦中、戦後それぞれの価値観の女たちの踏んだり蹴ったり。
デコちゃんの妻として、母としてそれぞれの思いがありながらも強く生きてる、生き延びている感じがひしひしと。
山崎努に仲代達矢にと個人的に好きな俳優揃いなのも嬉しい。けど、こんな生活絶対無理そうだなぁ。
6.久松静児『喜劇 駅前団地』
百合ヶ丘ってむかしはこんなだったのね、と野っ原ぽんぽこ具合にびっくら。
と共に淡路恵子がやってきたらそりゃまーざわつくよねぇ。
精力剤的ななにかを欲する伴淳に、のほほん森繁。九さんなどの昭和感がなんともジャパン。
7.橋本忍『幻の湖』
び〜わ〜こ〜からうちゅうへ。
ワンコの恨みはらさでおくべし!と、なんかこわい。
謎の熱量で置いてけぼり。
ちょっと出てくるトルコの女ボスのかたせ梨乃のつよつよ感!
主演の南條玲子の地味さ、っておもってたけど既に観てた映画にも出ていた..
8.山根成之『愛と誠』
梶原一騎の漫画原作、秀樹主演。
秀樹の鼻の穴ばかり気になっちゃった。
9.山根成之『続 愛と誠』
ヒデキから南条弘二に変わってこっちの方が余計な情報なくて良き。
終始ぶっ飛ばした梶原一騎ワードが昭和していて良き。
10.南部英夫『愛と誠 完結編』
やっとおわたー。毎度変わる誠と、ケバくなってゆく愛。大滝秀吉の無駄使い感。
なんだったんだろうか。
11.ニール・ジョーダン『グレタ』
相変わらずのお美しいユペール様にまんまとカモられてしまうクロエちゃん。
ニール・ジョーダン節がところどころにあるもののサスペンス的にも色々消化不良気味。
12.リサ・チョロデンコ『オリーブ・キタリッジ』
たまたま原作本読んでとても良かったら観てみる。
ドラマ版はフランシス・マクドーマン!こりゃピッタリだわ。
夫のリチャード・ジェンキスに、ゾーイちゃんも絶妙ブスっ子役ハマってる。ビル・マーレイも良い。
グサグサひりひりの人間関係をギュッと凝縮して、人生の後半の孤独がしんみりと描かれた世界。
小説ほぼそのまま、ダイジェストで再現。オリーブの作る庭や湖の見える家いいなぁ。
中年BBAにはグサリと刺さりまくる内容です。
13.成瀬巳喜男『妻として女として』
妻とお妾さん、はたまた育ての母と産みの母。
戦後のバタバタを生き、女としての40歳を前に、私の人生なんだったのか。な、デコちゃんなな泣ける。
そして事なかれな森雅之の非情さったらないわー。
やーもー、つらーい。
14.成瀬巳喜男『女の中にいる他人』
出だしからずーっと思い詰めている小林桂樹。
自分の事を思い詰める男と子供や家族の事を思う女。
サスペンス強めの成瀬作品もとてもお上品。
季節とともに移り変わる状況と、新珠ちゃんの決意がこわー。
鎌倉も東京もこの頃の街並みがとても綺麗でよいなぁ。しなびた温泉旅館へゆきたい。