The Square
リューベン・オストルンド監督2017年の作品『ザ・スクエア』
邦題だとサブタイトルに"思いやりの聖域"と付いてきます。
この映画観た後だとこの部分は二重引用符のジェスチャー付きで言いたい感じ。
スウェーデン人のこの監督さん。2014年の『フレンチアルプスで起きたこと』しか
まだ観たことはないのですが、影響を受けた監督にミヒャエル・ハネケを挙げる事からも分かる通り、ブラックでシニカルな作風が観ているとジワジワ疲れます。(心が)
しかも2時間越えの長尺なので余計にキます。もちろん個人的には大好きなタイプ!
今作では現代アートを扱う美術館が舞台。なんかわざとらしいくらいにお洒落な感じで。
映画のタイトルにもなっている"ザ・スクエア"とタイトルの付けられた作品からはじまり巻き込まれるアレコレ。
「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品。その中では「すべての人が平等の権利を持ち、公平に扱われる」という"思いやりの聖域"をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる、というコンセプトのもの。
もうこのコンセプトからして良くありそうだし、現代アートの孕む危うさやハイプさ、それ扱う人達の軽薄さが意地悪な視点であぶり出される。
善意と悪意の境界、偏見やエゴ、欺瞞。人間の持っている、自分でも気づいていないかもしれない意識を突きつけてくる。自分はどこまで善人?悪人?と、まるでリトマス試験紙のような作品。
人間誰だって善人でいたいものですが、そんな綺麗事だけで生きていけないのが人間だもの。ってみつをも言っている。悪気もなしに善意振りかざすのもどうかと思うけど、そういうのも認識出来ているつもりでいるシニカルな人でも危ういし厄介、ていう。
そんな中でも見どころの猿人のシーン。10分以上もダウンタウンの絶対に笑ってはいけないアレみたいな居心地の悪いエピソードなんて最低。
そんななか、現金持っていないとか、イートインのセブンイレブンとか、貧困地区とかのスウェーデンの風景もちょいちょい覗けるのも興味深かったです。やっぱキャッシュレス...うちの店もそろそろ考えないとなぁ...
ちょうど最近、サザビーズでのバンクシーのシュレッダー作品が話題になっていたりして
現代アートってほんと大変。ああいうのZOZOのひとが買っていたら面白かったのにね。
今週はひよこ豆のキーマカレー、来週はマトンカレーの予定です。
焼き菓子は無花果のマフィン、タルトタタン、スコーン(チョコorレーズン)などを
日替わりで焼いております。
秋の限定、ジンジャーホットチョコレートやヘーゼルナッツカフェオレ、早速好評いただいておりうれしいです。お飲み物、カレー弁当はお持ち帰りも出来ます。是非ご利用ください〜