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Films:Aug.2025『ドゥーム・ジェネレーション』ほか

01 September 2025
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8月に観た映画17本

1.ジュゼッペ・トルナーレ『みんな元気
ビン底眼鏡のマルチェロ・ヤン兄がシチリアからそれぞれ散らばった子供達を訪ねる東京物語のオマージュ。
イタリア各都市の発展と空気悪すぎな街を彷徨い、子たちの現実を目の当たりにするパスタランチは美味しそうだけど、
味がわからなそな淋しさ。親の中の子供はきっといつまでもちびっこなんだなー、ってのとみんな元気って言葉がしんみり。
マエストロが出てくるだけでとても豪華。

2.押井守『トーキング・ヘッド
昔は全然観る気が起きなかった押井守の実写作品。今観てみるとその熱量が熱い。
舞台っぽさと頭でっかちな詰め込み台詞と劇中劇をしっかり楽しませてくれる。
百馬力だの、その他出演者の名前などのおふざけも愛。押井作品に通じるくどいまでの映像センス、映像論を語りまくるのはまるでゴダールみたいだし、リュミエールなどなどのオマージュも良き。
千葉繁の口元がとてもセクシーだわ〜

3.アンリ=ジョルジュ・クルーゾー『囚われの女
60年代のアートなお洒落満載で目にも楽しく。卑猥なオブジェもなんのその〜。部屋にあるサボテンまで卑猥に見えてくるわ。
部屋のカラーリングから衣装、メイク、ラストシーンにむかうサイケな演出まで完璧な世界。そんな中異色を放つ海藻!
ベルナール・ブレッソンって見るたびいい味してるなぁ、と好きになる。
囚われの女だし、プルーストベースなのかと思ったけど関係ないみたい。

4.ジュゼッペ・トルナーレ『マレーナ
激動の時代のシシリアで変わらないのはマレーナと空の色だけ、って感じの青春。
迸りすぎの青年の欲望がなかなかキモい!
安定のモリコーネ音楽に絶世すぎるモニカ・ベルッチの女としての強さと美しさの共存するわがまますぎるボディがすんごい。

5.ラース・フォン・トリアー『ドッグヴィル
久しぶりのこちら。改めてみてもキッチリと、ラース・フォン・トリアーしている。
EDのYoung Americanが泣けるほどに正義面しても未熟なアメリカ様。
村社会、人間社会の縮図を簡素な舞台のような線のみで描く俳優泣かせな演出にしっかり答えてくれる新旧の名優たちも素晴らしい。
想像力でしっかり補完出来る悪意と善意(もどき)。グースベリーパイは食べたいね。

6.西牧秀夫『ドラえもんのび太の大魔境
夏休みだーってことでドラえもん。タイトルもあのワンコも見覚えあるけど、話とか全然覚えてなかった。
お見事なご都合4次元ポケットと、思っていたよりみんなジャイアンにツッコミ入れるとことか大人になってみるとまた違う発見。

7.ジャン=リュック・ゴダール『はなればなれに
ひっさしぶりに。どのシーンも印象的すぎる!
くだらないサスペンスに巻き込まれるぐだぐだなストーリーとその軽やかさと、それを追うカメラワークの自由さ。
アンナ・カリーナのピーコートにキルトスカート、厚手なタイツにパンプススタイルは永遠に可愛いし。真似したよねぇ。
ルーブル走るシーンもルーブル行った時やりたかったけどもちろん自粛。
あのダンスシーンをソニック・ユースでリメイクしたハル・ハートリーもやっぱり天才鬼センス♡

8.アンドレイ・タルコフスキー『アンドレイフルリョフ
イコンを描き、受難するアルドレイ・ルブリョフの半生をタルコフスキー視点で描く大作は改めて観てもどしっと重い。
沈黙から、鐘の少年と再び歩み出すラストの素晴らしさ。
ロシアの大地はいつもびしゃびしゃ。

9.アンドレイ・タルコフスキー『サクリファイス
久しぶりのこちら。冒頭の二人のおっさんの会話からして最高にキレがある。
世界の家族の崩壊。慄く恐怖との対峙。
バッハと海童道祖、西と東それぞれの静謐な音楽がしっとり流れる画面に染み渡る美。陰陽印の着物着ての御乱心。
相変わらずびしゃびしゃな地面のあちこちに廃教会。燃える家。どのシーンも美しすぎる狂気がピリピリしてる。
息子との冒頭のやりとりからのラストシーンに泣きそう。

10.ラース・フォン・トリアー『マンダレイ
ヤングアメリカなマンダレイ。アメリカの闇というか人間の持つ善意、偽善、傲慢さを浮立たせててホラー級にゾッとする。
ここまで意地悪に出来るのってそう出来ない。そしてEDの写真一発目からKKKだし、どこまでも厳しい。
自由と正義と差別のない社会の理想が暴走している現代に至るまでに悪夢は終わらない。
アメリカ三部作の二作目。はたしてワシントンは観ることが出来るのかな。キングダムも完結してくれたから期待してるよっ!

11.富野由悠季『逆襲のシャア
ジークアクス、無印、ZZとガンダム時代追って再鑑賞。
もはやロリコン&マザコンの拗らせっ子シャアの未熟感が哀しい。サイコフレームの戦いぶりや、宇宙艦隊の描き方まで壮大で重厚感ある見応えたっぷりの超名作。
TMのエンディングまでがイイわー。

12.山田洋次『幸福の黄色いハンカチ
昔観た時はうーん、って感じだったけどBBAになってから改めて観ていいわぁ〜。
訳あり健さんのあの有名なカツ丼ラーメンシーンからアガる。
なんだかんだで桃井に背中押してもらって、普段交差することないタイプの三人の関係や、進んでゆく北海道の道中も長閑でちょっと旅してみたくなる。
いいところで出てくるレバニラ渥美清。武田鉄矢もほんと良い。

13.セルジオ・コルブッチ『豹/ジャガー
マカロニウエスタンでメキシコ革命軍で色々忙しい。この時代はタコスないのかな。
マッチするのすらカッコ良いフランコ・ネロとメキシコのトニー・ムサンテ(個人的にとってもタイプ♡)の関係の行ったり来たりのバディ未満が楽しい。
安定のモリコーネ音楽がちょっと手抜きタイプの気もするけど、それでもモリコーネしてる。

14.ブライアン・デ・パルマ『カジュアリティーズ
久しぶりに。デ・パルマ。
ベトナム戦争中でのモラリストなマイケル・J・フォックスvs鬼畜なショーン・ペン。ショーン・ペンのこういうクソな白人役がハマる。
人殺しまくりの戦争でのレイプと殺人。真面目に生きるって大変だ。
ちょうど大怪我中のわたくしなので、血とかケガのシーンが余計に染みた。

15.ジュゼッペ・トルナーレ『海の上のピアニスト
アメリカに渡る夢と希望が溢れた船の中で生きた1900の人生もこの時代も全てが儚すぎる。
モリコーネの音楽がバチっと効いてる思い出だけが生きるようなロマンス。
思い出ってのは生きる方にしか残らないのかなーなんてしんみりしちゃう。
船旅も、音楽も時間の使い方がのんびりで今じゃ考えられない優雅な時間でタイパで生きていたら見失いまくるものいっぱいありそうだから残り少ない人生のんびり生きたいものですな。

16.東陽一『ザ・レイプ
田中裕子があまりにも魅力爆発している。
とりあえずレイプされた後にすぐ病院いこーね!
いい女すぎて寄ってくる男がみんなクズ。
まだ泣き寝入りして当たり前な時代に挑む裁判がつら。

17.グレッグ・アラキ『ザ・ドゥーム・ジェネレーション
お会計は6ドル66セント。
おかっぱ赤リップのローズ・マッゴーワンが可愛いすぎるのを凌駕する優男なジェームズ・デュバルの末路が痛すぎる。
引き出しの中のスプーンみたい、は名言すぎる!
90年代の青春の臭いがプンプン。匂いすぎるのはSiriに指突っ込んだからか。
はちゃめちゃな男女の関係なロードムーヴィーでバルスーズとか思い出してたまらなく良かったわぁ。
当時のインディー選曲も強すぎる!

Category: Movie, 映画

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2025.09.01 12:00 PM