Films:Sep.2025『ヴァージン・スーサイズ』ほか
9月にみた18本
1.降旗康夫『駅STATION』
続々出てくる豪華ないつものメンバーたち。いしだあゆみと倍賞千恵子とで北の国からと寅さんやらあれこれ混乱する。
メニュー書いてあるの絶対出てこなそうなおでん屋さんいいな。
もっとババアになったらこんな店やってみたい。今日はイカの煮たの。
みんなちょっとずつ訳ありでしみじみ生きてる年末年始。
駅STATIONって頭痛が痛いみたいなタイトルで不思議。
2.エレーヌ・カテト,ブルーノ・フォルザーニ『デス・バレット』
冒頭からMoreでも始まりそうなサイケ感にバイオレンスに局所的なフェティッシュすぎる描写、あれこれの黄金とひとり全裸のおっさん。
なんだこれ〜!な拘りすぎの映像の応酬にクラクラした。
モリコーネの音楽にエレーナ・レーヴェンソンの存在感。
3.神代辰巳『噛む女』
新百合ヶ丘の洋風住宅のファミリーが既に破綻している桃井かおりと長島敏夫の乾き切った夫婦関係とミドルクライシスと男たちの会話がムカつく〜〜〜〜
蓋を開ければ女の逆襲のようでいてやっぱりこれは男の描いた女だよねぇ。ってなる。
4.グレッグ・アラキ『ノーウェア』
97年に18歳ってことでほぼ同じ世代過ぎてあの細眉ピチTキッチュ&スペイシーにカラーヘアが懐かし過ぎて大変!
わちゃわちゃ楽しんでる風でいて、際立つ孤独と世紀末と宇宙人と虫で泣く。
次から次へと流れ続ける音楽もハイセンスすぎるのとジャームス・デュバルとオッドアイなネイサン・ベクストンカプはやば過ぎる♡
5.パトリス・ルコント『スペシャリスト』
崖道を走る護送車のところからルパンみたい〜ってワクワクOPから、嫌々バディになっていく過程と徐々に変わってゆく関係性の転換。
金庫破りもやっぱりルパンに負けてない綿密な計画がたのし〜!
あのBMWの練習の伏線!ラストのデカすぎトレーラーのぶっ潰しの無茶くちゃまで、ルコントのアクション映画素晴らしすぎた。
6.アラン・レネ『ジュ・テーム、ジュ・テーム』
アラン・レネが撮ればSFもこんな仕上がり!去年マリエンバードでを彷彿するような細切れの時間で描かれるタイムリープ。
ペンデレツキの音楽と相乗して切なすぎSFで流石すぎる。
会話がいちいち洒落ていて、それだけでも幸せ。
有機的デザインなモフモフのタイムリープ用のマシンのヨギボーみたいなソファはとても寝心地良さそうなので欲しいし、
人間はネコチャンお世話のために生まれてきた説は断然支持したい!
7.山本政志『ジャンクフード』
90年代末期の東京、横浜の片隅の人達。
今みると相当に治安悪いけど、ある部分での緩さとかは今よりあったのかなーと思いながらもやっぱり治安悪い。
それぞれの彼らの一晩だけの出来事。生と死とが隣り合わせでそれでいて無関心のような居心地の悪さと良さが同居するような乾いた時代の空気。
山手線で延々と回りながら死んでいった友人。横浜もお台場もまだビルが少ないんだね。
OP/EDのお母さんがとても良い。
8.山田洋次『同胞』
学生運動の残り香がプンプンの統一劇団って名前からして怖い。
ピュアな田舎の若者たちに成功体験させてなんかやったなー、な満足感を各地にばら撒いているのかと思うとなかなかすごい商売!
あの音楽と舞台のお歌で気が狂いそうになった。
9.宇崎竜童『魚からダイオキシン!!』
そこにYUYAが居ればロックンロール‼︎
のちの義親子共演でどちらも存在感すごいな。映画としてはどうだろ?って感じだけどそれ以上の熱量。
なんかよくわかんないけどすごそうな老人な佐藤慶、桑マン田代まさしとか、続々と出てくるバブリーな芸能人たち。
とはいえクルド人救済しなくてヨカタ。
軍艦島でやりたい放題の火薬量で今じゃ絶対できないやつ、からラストのYUYAまで意味わかんなくてほんとロックンロール‼︎
10.グレッグ・アラキ『スマイリー・フェイス』
ハッピーカップケーキでとろけまくったアンナ・ファリスがドタバタするだけで楽しい散々な一日。
貴重なマルクス原書を片手にふわりふわりとベニスビーチを目指す。ほんとおバカで愛せるわぁ。
トレホさんもチラッと出てくる。
11.野村芳太郎『観賞用男性』
実際に洋行帰りだったというネコちゃんの魅力満点のコメディ。
女性上位時代のようなフェミニズム映画かと思いきやそこまででもなくて、巴里帰りのファッションにしてもちょっとアレな服ばかりなのは残念だけど。
12.ブルーノ・コルブッチ『暴走ひったくり750』
冒頭のいきなり街中で尻出すオッサンでびっくり。気持ちもすっかり持ってかれる。
草野大悟みたいなトーマス・ミリアンが格好よすぎるし、セルピコ好きすぎるのか飼ってるハムもセルピコ。
ずっと被ってるニット帽もいい感じで真似っこしたい。ハムちゃんもおそろっぽいニット帽かわいすぎる♡
バイクチェイスも良いけど拝借するジープも緑色のビートルもいいなぁ。
13.庵野秀明『ラブ&ポップ』
チョーど真ん中JKだったし、エヴァはリアルタイムで観ていたし、村上龍も読んだけどこれは観ていなかった。
ヒリヒリとした当時のシブヤとJKはやっぱりオヂサンからみたJKでしかないし、わっかんないんだろーーなーー。
とは思うけどそういう偶像としてのJKのそれっぽい雰囲気と渋谷川や宮下公園の薄汚れた感じだけど、令和よりはまだほのぼのしてる気しちゃう。
後の実写ゴジラなどにも通じる演出力は庵野さんのセンスでしかない。EDのお歌が良いね。
14.ポール・ドノヴァン,マウラ・オコンネル『反撃/真夜中の処刑ゲーム』
警察のストって大変だな、なカナダでの散々な一夜。
陶芸奥様の理不尽なスタートからゲイバーのセーラー服スカーフなお洒落マスターも瞬殺な無慈悲な奴ら。
一体どうなってるのか不思議物件での籠城線。ずーっとハラハラ。
15.イングマール・ベルイマン『第七の封印』
再鑑賞
少し前にみたキングダムでのオマージュも記憶に新しく。
様々な監督に影響与えたその映像センスとキリスト教圏での神の不在、死に対する恐れ。
16.成瀬巳喜男『娘・妻・母』
再鑑賞。続々出てくるスタァ達が眩しい。眩しい中での家族それぞれのなすりつけ合いが汚い。
宝田明の住んでる家具も含めてアパートいいなー。
そして西美で上原謙と仲代達矢。羨ましすぎる〜!上野がまだピカピカで閑散とした感じ。
17.ロイ&ジョン・ボールディング『戦慄の七日間』
核を握った科学者がご乱心してあたふたするロンドン。
彷徨う先のB&Bがにゃん子屋敷で最高に泊まりたいんですけどー!
からのワンコBBAでハラハラの中に動物達がいい仕事してる。
市内から市民避難させるのスマートすぎて無理そうだけど、当時の英国人なら可能だったのかなー?
18.ソフィア・コッポラ『ヴァージン・スーサイズ』
だいぶ久しぶりに、今更ながらに原作本を読んだので鑑賞。
当時まわりじゅうの女子達が大騒ぎして夢中になって、ソフィアの描くガーリィ世界にmilkfed.含めてそりゃーもう多大な影響を受けました。
サントラはまだ大切に持ってるけど改めてみても処女作にして傑作。
綻んでゆくアメリカの街と家庭、少女達の儚すぎる命。
現在はもっとえぐかったけど、ガーリィオブラートでふんわりしててこれはこれで完璧。
そしてソフィアはここからずーっと幽閉系女子の映画しか撮っていないのは仕方ないのかな。