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Films:Feb.2024『ロンサム・ダブ』ほか

02 March 2024
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2月にみた映画13本
1. マイク・ニコルズ『愛の狩人
カレッジ時代の童貞同士のキャッキャな若い友情と裏切りから、年齢重ねても成長できてないのと、立場の入れ替わりとで哀しみ溢れ出る。
ヒリヒリしすぎるジャック・ニコルソンに、巨乳が過ぎるアン=マーグレット、繊細男なアート・ガーファンクルとみんな最高。

2. 中島貞夫『やくざ戦争 日本の首領
東映版ゴッド・ファーザーってことで、続々と出てくる豪華スターたち。
高橋悦史が"ファミリー"言うてるので、この先も一応楽しみ〜!

3. フレディ・M・ムーラー『我ら山人たち』
代々の土地だからと、アルプスの奥地の過酷な地域に暮らす家族たち。
リアル・アルプスの少女やおんじ達の暮らしはかなりハード。
淡々と自然と季節に沿って質素に暮らす村人たち。
夏の小屋での、洗濯物の並ぶ様や食事風景、チーズ作りや、放牧、聖歌を歌うおっさんまで、どこまでも素敵だなぁ。
70年代で少しずつそれも変化しそうな気配のラストで市民を丸く集めて、各々散ってゆくラストシーンもいい。

4. ラマー・マクマトリー『ロンサム・ダブ
『タフ』の安岡力也が『ロンサム・ダブ』に感動出来ない奴とは友達になれないっていうので、ずっと観たかったのをようやく、ようやく鑑賞。
男たちの言葉にしなくてもわかるやりとり、ロマンの数々に痺れる。ロバート・デュバルとトミー・リー・ジョーンズのそれぞれの渋さが相まって渋すぎるー!5000kmの旅って全く想像を絶する。

5. 中島貞夫『日本の首領 野暮篇
二作目にして首領の存在感うすッ!
関東連合な三船敏郎とインテリヤクザな松方弘樹のギラギラ隠しきれてないのと、岸田今日子のロマンスが良き。
デヴィ夫人みたいのとか、要素多すぎて忙しいけど、ちょい役な金子信雄のキャラも変すぎるし、さらにちょい役に野坂昭如まで出てきて豪華すぎやで〜〜〜

6. ノア・バームバック『グリーンバーグ
だいぶ久しぶりに。
改めてこの中のベン・スティラーと同じくらいの年代になって観るとなかなか、ヒリつくわぁー。こういう繊細おじさん似合うな、ベン・スティラー。
俺のプレイリストをまだCDに焼き付けられるMacに、マイスペースに、と時代感じる。DFAのジェームス・マーフィーも、最早懐かしい。
そしてまんま監督の元&現嫁達!
Girlsのゾーシャちゃんもちょい役で出てたし、ナイト・ジュエルは流石にわかんなかった。

7. 中島貞夫『日本の首領 完結編
やっと終わった〜〜〜!完。
よりグダグダな感じあるなかの、西村晃のカラオケ大会が一番印象的だった。
車椅子と松葉杖の菅原文太のやりすぎなのも楽しい。

8. ラース・フォン・トリアー『ラース・フォン・トリアーの5つの挑戦
敬愛する監督にリメイクの無茶振りをしまくるラース。
セラピーと言いつつ、自分への戒めなのか、自虐と意地悪が過ぎて流石。天才同士のせめぎ合いって感じで貴重なもの観せてもらった。

9. シドニー・ルメット『狼たちの午後
失敗しか先が見えない銀行強盗の成れの果て。
アル・パチーノの表情の変化だけで見応えたっぷりのうえに、人質たちの連帯感や外野たちのヒートアップからのクィア集団登場!までがいつの時代も乗っかる奴らの滑稽さ。
女の方の嫁や母ちゃんの話すぎるのとか、みるからに弱々なジョン・カザールの存在もいい。
差し入れのピザやら、バーガーやら当時のブルックリンの軽食たちもうまそう過ぎるー!

10. ラース・フォン・トリアー『ボス・オブ・イット・オール
嘘から始まるラース・フォン・トリアーらしさ溢れるブラックコメディ。
キングダムの会議とか思い出して、あの馬鹿馬鹿しさとデンマークや自分自身をも自虐しまくる。ピーナッツ皮ごと食べる嫁。

11. テレンス・デイヴィス『遠い声、静かな暮し
リバプールの労働者階級の一家の一時代記。
冒頭の歌声と玄関から階段を眺めるカットから惹かれる。
静かな暮らし、といいながら歌いまくりで賑やかしいけど、とにかくBGMなしで歌!から、時代を経てラジオ、テレビ、レコードってなってる音の流れや、キャラ濃いお姉ちゃんや、父親の弟の電気消しエピソードなどギョッ!とさせられる。
意識の流れのような繋ぎがテレンス違いのマリックさんにも通じる雰囲気もあり。

12. 深作欣二『赤穂城断絶
深作の忠臣蔵。
憎らしさ滲み出る金子信雄の吉良から、豪華すぎる役者陣のなかでもひときわ主張強すぎる、萬屋錦之介の大石だけカブキしてて違和感...そのせいなのか、長く感じて肝心の討ち入りで眠くなっちゃったぉ。

13. トニーノ・ヴァレリ『ミスターノーバディ
わーわー!最高に好きなの、U-NEXTにて配信〜。
老ガンマンのヘンリー・フォンダと“ノーバディ"天使のテレンス・ヒルの付き纏い。
原案セルジオ・レオーネに、モリコーネのあの名曲に、西部劇をリスペクトしつつのコメディに哲学してる名言にと、どこまでも最高が詰まってて堪りません。
ラストの☝️ズボッ!

Category: Movie, 映画

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2024.03.02 12:00 PM