monaminami

2020/07

05 August 2020
202007_Movie

7月にみた映画27本。引き続き成瀬巳喜男フェアーと、本を読んでいた『ロビンソンクルーソー』のブニュエル映画版。
7月はカート・ヴォネガット短編集やスタンダール『赤と黒』を読んでいてなんとなく戦争や革命的なの多め?かもしれないけどいつもこんなか。
ロビンソンクルーソーはずっと読みたいと思っていてようやく手に。上巻はもちろん岩波で出ている下巻もなんかキリスト教バンザイなの多いんだけどもそれでも世界一周しちゃったり、哲学的でビジネスマンでもあってかなり面白かった。

7月しょっぱなにみた、マリア・プテラ『トゥ・ヘル』目に入ったらみないわけにはいかない我らのニコラス!ミディアム(パトリシア・アークエットのドラマ)みたいなトンデモ設定だけど、なんか目が離せないマジック。アンジェロ・バダラメンティのテーマ曲やらクロマティクスみたいなシンセ曲だし、劇中で読む詩がニコラス本人の作らしくて天才すぎて泣ける。

デニス・ホッパー『ラストムービー』ずっとみたかった作品!デニス・ホッパー監督!主演!はじまりから置いてけぼりくらう前衛スタイル。だのに終始漂う時代の空気、雰囲気たまらんしラストのカッコよさに痺れる〜
役名カンザスなのにテキサスとか呼ばれたり細かい芸も楽しいし、クリス・クリストファーソンの音楽も染み染み。ピーター・フォンダも出ているらしいけど見つけられず...

国内初カラー作品、木下恵介『カルメン故郷に帰る』はハイカラ娘の里帰りデコちゃん!北軽井沢の浅間山の緑豊かな自然に山羊に牛さん達と、原色系の高島屋提供による派手〜な衣装の対比が国内初のカラー映画かつ最新のリマスターで目に刺さる。故郷に錦、が周りわまって初恋の君を救って、優しいお金の世界になって最高なのと、
その続編はモノクロの『カルメン純情す』ぶっとびテンションの高さ画面もナナメ。やりたい放題のうえ健気に被り物までして頑張るデコちゃんはもちろんのこと、三好英子サンの存在感とコムデギャルソンみたいなおしゃれレース&プリーツな衣装とヘアスタイルに髭!そしてキャラ。最高すぎて泣いた。淡島千景がその政治家の娘ってのもなんかすごい。

ルイス・ブニュエル『ロビンソン漂流記』ロビンソン・クルーソー、ブニュエルが撮っていたの知らなんだ。あの冒険を割とさくっとドラマ仕立て。所々入るオリジナルのエピソードが効いてる。ポルちゃんよりワンコの方が出番多め。

ビリー・ワイルダー『第十七捕虜収容所』ナチスドイツでの捕虜のテーマとはいえ暗くならずにユーモアたっぷりに描かれて文句なしに面白い!捕虜房のなかとはいえどこでも通じる人間関係とその登場人物の個性がなんとも巧い。全員ヒトラー化とか振り返る前から腹痛いです。
オットー・プレミンジャーがドイツ所長として登場。カート・ヴォネガットもそうだけど戦争経験した当人だから描けるユーモアさ。この感覚は後世に生きる私たちにも大切なエッセンス。
世の中余裕なくなって怒っている人が多いような気がしてならないのですが、いつだってユーモアを忘れちゃ人生楽し目なきゃダメよねぇ。と日々精進するのみでございます!

ベルサイユの薔薇も何故かみてて何度見ても切なくなっちゃうのよねぇ。オスカル〜〜〜〜!

1. マリア・プテラ『トゥ・ヘル』2. ジャック・ドゥミ『モン・パリ』3. ミシェル・ゴンドリー『グッバイ、サマー』4. ハワード・ホークス『赤い河』5. マイケル・ホイ『Mr.Boo!ギャンブル大将』6. 大島渚『悦楽』7. アルフレッド・ヒッチコック『私は告白する
8. エリア・カザン『革命児サパタ』9. 木下恵介『カルメン故郷に帰る』10. ローレンス・ダンモア『リバティーン』11. スタンリー・クレイマー『渚にて』12. 成瀬巳喜男『女の座』13. エリア・カザン『草原の輝き』14. 木下恵介『カルメン純情す』15. ルイス・ブニュエル『ロビンソン漂流記』
16. 横山博人『』17. ミヒャ・レビンスキー『まともな男』18. 工藤栄一『横浜BJブルース』19. ジョン・フォード『静かなる男』20. チェン・カイコー『始皇帝暗殺』21. 成瀬巳喜男『秋立ちぬ
22. デニス・ホッパー『ラストムービー』23. ジッロ・ポンテコルヴォ『アルジェの戦い』24. マイケル・パウエル『血を吸うカメラ』https://amzn.to/2BEK17x25. 成瀬巳喜男『流れる』26. ビリー・ワイルダー『第十七捕虜収容所』27. スティーヴン・ナイト『オン・ザ・ハイウェイ その夜86分

Category: Movie

Tags: 

2020.08.05 12:00 PM