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La Grande Bouffe

09 November 2016
LaGrandeBouffe

イタリアのマルコ・フェレーリ監督による『最後の晩餐』(原題La Grande Bouffe)
初めて観たのですが、ブラックでえげつなくって最高に面白かった。
マルチェロ・マストロヤンニ、ウーゴ・トニャッティ、ミシェル・ピッコリ、フィリップ・ノワレの
四人のブルジョアのおっさん達が館に集まり、娼婦を呼び美食と性にずぶずぶに浸るという
なんともまぁ、観ていても胸がいっぱいになる。挙句、食べたものはどうしたって出てくるわけで…
汚物をぶちまけたりとソドムの市のようなオゲレツな展開になってゆくのです。
脱落者も出ていくなか、それでもひたすらに腹に詰め込んでいく彼らの様子もおかしくなってきて
その様が滑稽に描かれているので、何度も笑ってしまう。
庭に散らかる肉の数々と犬、鳥の絵は非常に強烈。マーロン・ブランドのモノマネも最高!
フィリップ・サルドによる音楽も素晴らしい。サントラ欲しい!売ってない...
生きるために食事をするはずが、美食、飽食の果ては死!という矛盾。
年のせいか肉もそんなに食べられなくなっているので、おじさまたちの果てなき欲望に羨ましさすら感じる。
人間のエゲツなさや滑稽さがビンビン!欲望があるから人間は図太くも生きているところもあって
ただその欲望が過ぎる先を思うと、なんでも腹八分目って大事なのねぇ。と改めて思いましたよ。
映画の中に散りばめてある、あらゆる毒っ気が素晴らしかったです。
ブニュエルの『ブルジョワジーの密かな愉しみ』が1972年でパゾリーニの『ソドムの市』が1975年で、
この作品が1973年というのも興味深いです。
屋敷のなかにあるボワローという詩人の菩提樹がでてきて、調べたけどそれらしき木は無さそうだし
この意味するところが気になります。解るかたいたらご教示頂きたいです。

今週はひよこ豆のキーマカレーです。ケーキはスパイシーバナナマフィン、りんごとさつまいものマフィンや無花果のマフィン
レモンケーキや塩キャラメルスコーン、チョコチップスコーンなどを日替わりで焼いております。
お飲み物やカレー弁当のテイクアウトも好評ですのでぜひご利用ください。

: monami