Films: Apr.2021『さらば映画の友よ インディアンサマー』ほか
4月に観た映画24本まとめ。
今月は原田眞人祭、ってな感じで噂のデビュー作をようやく鑑賞して、さらに伝説の(?)木村一八主演!『タフ PART1 誕生編』から4部作も観てハマった〜!
『さらば映画の友よ インディアンサマー』はとにかく映画愛。
冒頭の『肉弾』(ズレてる)からしておかしい!川谷拓三の開演っぷりと熱量に圧倒されます。
ジーン・ケリーに見えてきちゃう"雨に唄えば"のシーンやジーパン、ピーコートにブーツの姿がおさしゃれ。
そして室田日出男父さんの自宅兼喫茶店の物件が理想的すぎて引っ越したいです。
『タフ』は、Ⅲからがとにかく面白いらしい、ってので微妙なⅡも頑張ってみて挑んだⅢとⅣまで観てとんでもないモンスターVシネに感動。ピザに始まりピザに終わる。全てうますぎる!
OPの出し方からして様子がおかしいから狂ってて最高でした。
アッバス・キアロスタミ『友達のうちはどこ?』『トラベラー』と、
イランの巨匠作品がU-NEXTにUPされていたので早速。ほのぼのイランの風景とは裏腹の市井の人々の酷さがつらいけど、切り取る景色や絵作りが流石の巨匠で、染み入ります。
ジャコ・ヴァン・ドルマル『神様メール』はベルギーの監督さんで結構好きです。こちらも邦題やジャケが酷くてイマイチ観る気になれなかったけど、観たらなかなかの良作。評価低い映画だけど個人的にはお勧めしたい逸品。
神様とかキリスト(JC)って結構いい加減よねぇ。と神を問う方向性がそう来たか〜!と新・新約聖書を作るお話。ダイバーシティー的なのってあざとさ目立つ薄っぺらいのが多い中でこちらは嫌味なく毒っけまじりに描いているのも好感触です。
ニコラス・ローグ『マリリンとアインシュタイン』はこれまた邦題が最悪だけど、50年代の"アイコン"達が奏でるどうでも良さそうな会話の中に紛れ込む心理と虚しさ、そしてラストの爆破シーンのマリリンモンロー・ノーリターン(©︎野坂昭如)が酷くて美しい。デヴィッド・ホックニーのカレンダー等々随所にアート観も溢れる。さすがでございます。
ジャン=ポール・ラプノー『うず潮』は『ひきしお』に対をなしての邦題のようでこれはどっちも変で魅力溢れる映画!
ドヌーヴ様が終始キレて破壊王inベネズエラ。なんじゃこりゃ〜な出会いのイヴ・モンタンと後半はロビンソン・クルーソーな島暮らし♡
こんな変な映画が興行収入よかったっているからフランス人ってやっぱ頭おかしい。
そしてミシェル・ルグランのサントラも欲しすぎます〜!!
どちらも流されたドヌーヴ様のポテンシャルに感服いたしました!
あと、追悼・田中邦衛で『北の国から』をざざんとおさらい中。
ドロドロ恋愛模様は勘弁だけど、黒板五郎的暮らしは憧れるねぇ。
ですが、田中邦衛といえば『黒木太郎の愛と冒険』が一番好きです。
4月に観た映画24本
1. 斉藤耕一『約束』
2. 原田眞人『さらば映画の友よ インディアンサマー』
3. リドリー・スコット『ブレードランナー』
4. ジャコ・ヴァン・ドルマル『神様メール』
5. ジャコ・ヴァン・ドルマル『乗り出し危険』
6. ハル・ハートリー『フェイ・グリム』
7. ニコラス・ローグ『マリリンとアインシュタイン』
8. 山田洋次『男はつらいよ 望郷編』
9. ジョン・スタージェス『大脱走』
10. 山田洋次『男はつらいよ 私の寅さん』
11. ハル・ハートリー『ネッド・ライフル』
12. ミロス・フォロマン『恋の掟』
13. 木下恵介『今日もまたかくてありなん』
14. ジャン=ポール・ラプノー『うず潮』
15. 原田眞人『タフ PART1 誕生編』
16. 原田眞人『タフ PARTⅡ 復讐編』
17. 原田眞人『タフ PARTⅢ ビジネス殺戮篇』
18. 原田眞人『タフ PARTⅣ 血の収穫篇』
19. ヴァーツラウ・マルホウ『異端の鳥』
20. 山田洋次『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』
21. アッバス・キアロスタミ『友達のうちはどこ?』
22. ジョン・フォードほか『西部開拓史』
23. ローレンス・カスダン『ワイアット・アープ』
24. アッバス・キアロスタミ『トラベラー』