Films:Nov,Dec2021『クー!キン・ザ・ザ』ほか
2021年11月と12月に観た映画25本
年末で公私共に多忙すぎてヘロヘロな毎日で流石になかなか映画もじっくり観られず。
そして2021年は全部で265本。年々見る本数減ってきているけど、
もちろん観る本数が全てではないしのんびりでもこうして毎日見ていられる日々があるのは幸福な瞬間。なので今年もマイペースに観ていこうと思います。
ということで、去年11月と12月に観た映画をざざんとおさらい〜!
なんとなくリチャード・リンクレイター祭りで観ています。『エブリバディ・ウォンツ・サム』『6歳のボクが大人になるまで。』『ビフォア・サンライズ』『ビフォア・サンセット』と、観て時の流れの捉え方の上手さったらない。旅に行けない今、ウィーンの街並みを歩きまくり、時間を惜しみ弾丸トークなイーサン・ホークとジュリー・デルピーの初々しさにはおばさんも泣く。旅の途中でバタイユ読んでても許してくれる男性よ。
ベルトラン・タヴェルニエ『田舎の日曜日』
どこをとっても絵画のような風景のお宅。ほのぼのなタイトルとは裏腹に週末に集う家族のそれぞれの思惑と感情がピリピリしつつ、時折流れる過去の思い出や死への予感。父と娘のカフェでのダンスシーンと会話も素敵すぎる。
フォーレの音楽もぴったりで、人生のほろ苦さや老いを愛せるような素晴らしき映画時間だった。
ジャック・タチ『プレイタイム』『ぼくの伯父さん』とこれまた観たかったタチ作品を。
改めて見返してみて、その完璧主義っぷりに、ため息しつつ、クスッとさせてくれる。タチヴィルつくって破産したっていうんだから徹底しすぎだし、近代化する忙しない人々とユロじいのマイペースっぷりとおとぼけ。
散りばめられた可笑しさの連続と作り込まれた世界のモダンさにうっとり。
ずっと楽しみにしていた、スパイク・リー『アメリカン・ユートピア』はグレートーンの舞台と衣装にアーティスト達が動き回る絵と、デヴィッド・バーンの年齢を感じさせない声と動き、演出もシンプルで最大限に人間を引き出す。
さすがお洒落〜!往年の名曲も、懐メロしてなくて進行形のアメリカの姿を、逆さまのユートピアで。身体性溢れ出る舞台で楽しすぎた。これは生で観たいなー!
現在のコロナ禍でライヴなんて観られていない時に、こうして映画で観られたってのも救い。チャリで来たの図もNY!って感じ。
ゲオルギー・ダネリア『クー!キン・ザ・ザ』はずーっと観たかったやつ!
ゆるゆる、ロシア(ソ連)映画の裏に見え隠れする毒っけ。バイオリン弾かないバイオリニストのグルジア人とか、キャラと設定最高。
砂漠とか砂の流れ込むイメージっていうのはロシア人のイメージするSFの鉄板なの?それにしたって独創的すぎる世界とラストの君の名は!に笑っちゃう。クー!
『クー!キン・ザ・ザ』のセルフアニメリメイクもなかなか。
お初なケリー・ライカート『ライフ・ゴーズ・オン』冒頭のカットから惹きつけられる。モンタナの女性達の日々のひとこま。寒々しい冬空と乾いた空気、人間関係がピリピリ。
みんな孤独とすれ違いを繰り返して毎日が続いてゆく淡々とした雰囲気とかとても好き。それぞれの食べるバーガーが、旨そう〜だけど一番食べたいのはミシェル・ウィリアムズのやつ!そして出来上がるおうちが気になる。他の作品もぜひ観たい。
11月にみた映画
1. アレクサンドル・ソクーロフ『エルミタージュ幻想』
2. リチャード・C・サラフィアン『荒野に生きる』
3. リチャード・リンクレイター『エブリバディ・ウォンツ・サム』
4. アラン・パーカー『アンジェラの灰』
5. ジョン・フォード『アパッチ砦』
6. リチャード・リンクレイター『6歳のボクが大人になるまで。』
7. アンドリュー・ヘイ『荒野にて』
8. ガブリエル・アクセル『バベットの晩餐会』
9. ニール・ジョーダン『マイケル・コリンズ』
10. アリ・アッバシ「ボーダーふたつの世界」
11. マイケル・チミノ『サンダーボルト』
12. ローランド・ジョフィ『グッバイ・ラバー』
13. 山本薩夫『にっぽん泥棒物語』
14. 瀬下寛之『シドニアの騎士 あいつむぐほし』
15. ミッジ・コスティン『ようこそ映画音響の世界へ』
16. J.L.ゴダール『ゴダールの探偵』
12月にみた映画
1. バリー・レヴィンソン『バグジー』
2. 石原立也『響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ』
3. マイケル・ウィンターボトム『キラー・インサイド・ミー』
4. ジョルジュ ・シュルイツァー『ザ・バニシング-消失』
5. ベルトラン・タヴェルニエ『田舎の日曜日』
6. ペニー・マーシャル『プリティリーグ』
7. アッバス・キアロスタミ『オリーブの林をぬけて』
8. ブレイク・エドワーズ『スウィッチ 素敵な恋人』(未ソフト化)
9. ジャック・タチ『プレイタイム』
10. 小林正樹『人間の條件』
11. リチャード・リンクレイター『ビフォア・サンライズ』
12. マイケル・チミノ『心の指紋』
13. ジャック・タチ『ぼくの伯父さん』
14. リチャード・リンクレイター『ビフォア・サンセット』
15. エリック・コット『初恋』
16. ゲオルギー・ダネリア『不思議惑星キン・ザ・ザ』
17. スパイク・リー『アメリカン・ユートピア』
18. ゲオルギー・ダネリア『クー!キン・ザ・ザ』
19. ケリー・ライカート『ライフ・ゴーズ・オン』