Films:Jan.2023『異邦人』ほか
1月にみた映画20本を振り返り。毎年お正月は絶対的に好きな作品を見返すのですが、今年は
何度目かの『最後の晩餐』
もーほんとに好きすぎてマイベスト映画トップ10に常にいる映画。何度も観ているけど、年末にゴッドファーザーみたせいもあって、ウーゴのモノマネみたさもあり。
飽食の限りを尽くして死ぬという無茶苦茶な計画が超最高で超最低。で、絵画から出てきたような豊満で生に満ち溢れた春川ますみみたいなアンドレアの存在感もいい。
悪ノリと虚無の間を揺れ動くマルチェロヤン兄も、糞死のミシェル・ピコリも、甘えん坊フィリップ・ノワレもみんな名前そのまんまで出てるのもいい。
これが好きって言ってひかない人とはだいたい友達!
リアル・アルプスの少年少女。はじめましてのヌーヴォー・シネマ・スイスはフレディ・M・ムーラーの『山の焚火』
人里離れた静かな自給自足暮らしに憧れるものの、これはかなりのハードモード。
耳の聞こえない坊ちゃんの爆発寸前GIGと爆発後のその家族の営みが信仰と罪と罰がどれがそれなのか、混乱しつつ全てをそのままで淡々と過ぎ去り、傷跡を作るすご映画!引き続きこのシリーズは追う予定。
わーい遂に配信!ありがたい!大好きなルキノ・ヴィスコンティ『異邦人』
これ観たいがために久しぶりに原作も読みかえしてでいざ。
太陽のせい、とさせるサンサンと降り注ぐアルジェの太陽の光と溢れ出る汗。対照的に独房にいき徐々に色味を無くしていく画面で浮かび上がる顔!好きな作品×監督で期待しかなかったけど流石の再現性。
マルチェロヤン兄の演技はもちろん、ヴィスコンティでみるアンナ・カリーナも新鮮。なかなか世に出てなかったのはカミュ夫人が厳しかったとか、ヴィスコンティも納得していなかったらしいけど、こうしてデジタルリマスターみられて幸せ。
ハワード・ホークス他オムニバスの『人生模様』はO.ヘンリーの短編がぎっしり。
教科書級に有名な話たちを豪華俳優たちでという見応えたっぷりのいい時間。
1話目からチャールズ・ロートンにモンローで軽やかに愉快!赤い曹長のいかにもハワード・ホークス節が光るところや、有名すぎる最後の一葉、賢者の贈り物でシャディのCMちらついちゃう世代です。進行役がスタインベック!!!
1月にみた映画20本
1. マルコ・フェレーリ『最後の晩餐』
2. フェデリコ・フェリーニ『道』
3. ジョン・カサヴェテス『フェイシズ』
4. 木下惠介『香華』
5. フレディ・M・ムーラー『山の焚火』
6. 田中絹代『お吟さま』
7. ヴィットリオ・デ・シーカ『ふたりの女』
8. ルキノ・ヴィスコンティ『異邦人』
9. 山田洋次『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』
10. 成瀬巳喜男『秀子の車掌さん』
11. フォルカー・シュレンドルフ『パリよ、永遠に』
12. 幾原邦彦『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』
13. クリスティナ・グロゼヴァ/ペタル・ヴァルチャノフ『マルメロの伝言』
14. ハワード・ホークス他『人生模様』
15. フリオ・メデム『ルシアとSEX』
16. 木下惠介『惜春鳥』
17. ジョン・ギラーミン『タワーリング・インフェルノ』
18. ウィリー・ロジェ『ビキニの裸女ビキニの裸女』
19. ブレント・ウィルソン『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』
20. ジョン・スタージェス『荒野の七人』