monaminami

Films: Apr.2023『ザ・ビートルズ:Get Back』ほか

05 May 2023
202304Movie

4月に観た映画12本を振り返り。
いつになく少ない本数なんですが、ビートルズ468分ってのがあったり他も長尺なの多かったので結構密度濃ゆいです。

ピーター・ジャクソン『ザ・ビートルズ:Get Back
そんなに真面目に聴いてこなかったビートルズだけど、無茶な感じのスケジュールでの、アルバム制作に映像作品を作らなきゃと集う面々を日毎に高画質で観ていると、雲の上のスターというよりも身近に感じることが出来てとても新鮮!
それぞれのキャラもしっかり撮っていて、スタッフに突然オシャレアイテム買いに走らせるジョージに、思っていたよりずっとひょうきんなジョンに、癒し系かわいいリンゴ、ヨーコの真似しちゃうポール。あんな風に名曲が次々と出来上がる様はぐっときちゃう。
スタジオからルーフトップに移動しての開放感は気持ち良い体験!奇跡的な瞬間の重なりに胸熱くなる。
ディープなビートルマニアはもちろん楽しいんだけど、ぜひ私みたいな大して通ってこなかった人こそ見た方がいい気がする!
月並みな言葉だけどジャンルや時代を超えて語り継がれる良さをしみじみと。

マーティン・マクドナー『イニシェリン島の精霊
本土ではIRAが頑張っているその対岸の忘れられたような島で起こる二人の戦争。
残り少ない人生を己のゲージツのために静かに暮らしたい人と、突然の拒絶が理解できずに突っ込んで行く人。どっちもどっちっだけど解り合えなすぎる隣人の終わりなき戦いは、人類が存在する以上決してなくならないのだなぁと、動物達の目を通してしみじみと。
一番精霊っぽかった青年のあの不気味さ、聖なる鹿殺しの彼か!と妙に納得。

増村保造も今月は2本。
兵隊やくざ
出てきた瞬間からヤンチャな勝新が可愛い。ヤンチャを制す柔な田村高廣とのカプでもう色々捗っちゃう!丸メガネな田村高廣最高すぎる〜♡
勝新が着るとツンツルテンな感じの軍服や、ケンカシーンでプラーんとする帽子の紐とか演出なのか偶然なのか勝新がやると全て俺のものになっちゃうのが流石。痛快な戦地からの脱走劇で最後までお見事。楽し過ぎた。
青空娘
出た瞬間からのセーラ服がやたらとエロい。けど、青空!不幸な身の上をからりと演じる若尾文子が可愛過ぎて大変だ。
君の青空になる、とかなかなか言えない台詞多数でもー爽やかさん。

武本康弘『涼宮ハルヒの消失
アニメシリーズからどーーんと見返してしまった。やっぱりエンドレスエイトとかを地上波でやっていた京アニ責めてる。
あの事件もSOS団で時を超えて防げていたら、と監督他のお名前を見て悲しくなる。

ベルナルド・ベルトルッチ『ラスト・エンペラー
満州のドキュメンタリー観たりしたのと、教授追悼もありこのタイミングで。観る度に良さが染みるデカダンの極み。
中国の政変ごとの景色、即位からずーっと囲われ続ける運命の溥儀も、阿片に身を崩す后妃も哀しすぎる。
ラストのチケット買って入る紫禁城。教授とデヴィッド・バーンの音楽は勿論素晴らしすぎる。

ペドロ・アルモドバルの最新作『パラレル・マザーズ
近年シリアス度増してきているアルモドバル。血のつながりとルーツをめぐるテーマから今回は内線の歴史まで。色々あり過ぎ広げすぎな感じもあったけど、相変わらずのインテリアやファッションセンスが最高なのと、国内で見ると微妙な気がしたジムニー黄色がスペインだと映える。

4月に観た映画12本
1. 増村保造『兵隊やくざ
2. アキ・カウリスマキ『マッチ工場の少女
3. マーティン・マクドナー『イニシェリン島の精霊
4. アラン・パーカー『エビータ
5. ピーター・ジャクソン『ザ・ビートルズ:Get Back
6. キンバリー・ピアース『ボーイズ・ドント・クライ
7. ラメーシュ・シッピー『炎』
8. 増村保造『青空娘
9. ロン・ハワード『ウィロー
10. 武本康弘『涼宮ハルヒの消失
11. ベルナルド・ベルトルッチ『ラスト・エンペラー
12. ペドロ・アルモドバル『パラレル・マザーズ

Category: Movie, イギリス, 映画

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2023.05.05 12:00 PM