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Toni Erdmann

15 March 2019
Toni Erdmann

マーレン・アデ監督2016年の作品『ありがとう、トニ・エルドマン
ドイツの若手女性監督さん、全然知らなかったのですが一気に大ファンになってしまいましたよ!邦題から父と娘のほっこり、お涙頂戴系ストーリーなのかと思っていたらちょっと違った。
ヒリヒリとした人間関係、微妙な空気を帯びた時間とか滑稽すぎるエピソードの描写。なかなかにウィットに富んだ映画でした。
ヘンテコはみ出しものの父さんとバリキャリ上昇志向の娘。父さんは娘が人生楽しくなさそうだから何とかしたい。そんな父さんの方向性微妙なお節介がうざ愛しい。父さん最高!
よくもまぁーと思わせる視点。リアリティがあるから見る側にじわじわとくる。
ヘンテコ父さんが体張って切り詰めていた人々の糸を切っていく悪戯。
張り詰めている人ほどそれに気付いていなくって、ちょっとしたトリガーでそれが崩壊していく。その崩壊の様も実に人間らしくて、きっとこれ見たらわかる、わかる!ってなるはず。
ホイットニー・ヒューストンを父さんの伴奏で突然お邪魔した見ず知らずのお宅で爆唱するんだけどあり得ないのになんかグッときちゃう。
入れ歯やカツラ、ピチピチのワンピース、ブルガリアの魔除けやらと、アイテム使いがこの映画の見どころで楽しませてもらった〜
最近、長尺の映画が一気に観られない病だったけど今作は162分一気観しちゃった。
エンディングのCure"Plainsong"までどこまでも最高のセンス!好きすぎる!

2009年の『恋愛社会学のススメ』(原題:Everyone Else)も早速観たけど
こちらも最高。原題がそのまんま、な内容で。
自分以外みんな他人!だから、わかり合えないのは当たり前なうえで
言葉にすると上滑りして、そうでないときに感じる愛だとかなんだとか。
恋人同士でいつの間にか出来ているルールや空気と、別の恋人たちとの微妙〜〜なズレと居心地の悪さの描写が絶妙!
そしてお母さんの別荘のセンス最高。猫グッズ隠さないで〜〜
ドイツ版ミランダ・ジュライか、それ以上のマーレン ・アーデさんにすっかり魅力された。ほかの作品も観たいな。

今週はモナミチキンカレーです。
春の限定ドリンクが始まっております!
カルダモンティー、ターメリックラテ、メキシカンホットチョコレート、ラプサンスーチャイ
と、スパイスの効いたラインナップでお届け〜〜。季節の変わり目の体に染みる奴ら。是非お試しください。

Category: ドイツ

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2019.03.15 12:00 PM